足がしびれる~!日本の伝統的な座り方「正座」
慣れていない人がやると、足がしびれて痛くなってしまうのが「正座」です。短時間であれば問題ないのですが、長時間ずっと正座をしていると、だんだん足がしびれてきてしまいます。慣れてくれば、長い時間もできるようになります。
日本では昔、イスに座ってご飯を食べる習慣はあまりなく、たたみなどに直接腰をついてご飯を食べていました。その時していた姿勢が「正座」(せいざ)です。
正座とは、正しい姿勢で座る事です。その座り方には座法があります。部屋では履物を脱ぎ、たたみに座る日本人の伝統的な生活文化として、正座が現在でも残っています。
正座をすると、背すじが自然と伸びるだけではなく、気がひきしまったような気持ちになります。
日本では古くから正座するのが根付いていたのかというと、実際そうではありません。実は正座というのは、日本に浸透してからまだ100年(1世紀)程しか経っていないのです。
正座は意外とまだまだ歴史が若いです。
江戸時代頃までは、正しい座り方といったら「立て膝」、「アグラ」でした。
当時は今でいう正座とは、「危坐(きざ)」または「跪坐」と呼ばれていました。
正座の元となる格好は、「かしこまる姿」という意味で使われ、本来仏事でしか使わないものです。
それ以外の場所での正しい座り方とは、アグラや立て膝でした。
確かに武士の時代であった江戸時代に、膝を折る姿勢で動きづらい「正座」をわざわざ使ったりしないですよね。
すぐに刀が抜けて動き回れるような姿勢でいるためにも、立て膝やアグラが適していたのです。
それでは「正座」という言葉はいつ頃でてきたのでしょうか?
この言葉が初めてでてきたのは、1882年の「小学女子容儀詳説」においてであると言われています。
その頃、「正座」は単に「正しい座り方」という意味でした。
当時の「端坐」という座り方が今でいう「正座」の格好であり、それが「正しい座り方」とされて「端坐」=「正座」となって一般市民に普及したのは、1941年に修身の中で教えられたからだという説があります。
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