銀閣寺は銀色じゃない!?金閣寺と並ぶ京都の観光名所って?
京都には様々な有名な観光名所がありますが、中でも人気なのが金閣寺ですね。その金閣寺と対比した銀閣寺(ぎんかくじ)という寺院があるのをご存知でしょうか?
銀閣寺の正式名称は東山慈照寺(ひがしやまじしょうじ)と言います。1489年、室町幕府の8代目将軍である足利義政(あしかがよしまさ)が、祖父の足利義満(あしかがよしみつ)が建てた金閣寺を参考にして、京都の東山に建てた山荘です。祖父の足利義満が、金閣寺とともに政治をとり続けたのに対し、足利義政は銀閣寺で政治と縁を切りました。
金閣寺は名前の通り見た目が金色ですが、銀閣寺は写真の通り、銀色ではなく黒に近い色です。ではなぜ銀閣寺と呼ばれているのでしょうか?これには諸説あります。
一つは、室町幕府にお金がなかったため、銀ぱくが貼れなかったという説。10年にも及ぶ戦いで将軍は権威をなくし、銀閣寺建設に費用を出してくれる人がいませんでした。そのうえ、当時銀ぱくは高級でなかなか手に入らなかったため、屋根に銀ぱくを貼る予定が、貼れなかったと言われています。しかし、このような計画は元々なかったとも言われています。
もう一つは、江戸時代に鹿苑寺が金閣寺と呼ばれるようになったのに対して、同じ山荘の慈照寺に銀閣寺と名付けたと言われています。こちらの方が正確な名前の由来とされています。
銀閣寺の中にある東求堂(とうぐどう)という屋敷があります。この屋敷の中は、現代の和室のもととなっている書院造り(しょいんづくり)という造りをしています。書院造りは武士の屋敷の造りで、畳にふすま、障子、ちがい棚など和室特有の造りになっています。茶室や書斎として使われていたこの東求堂から、茶道、華道、能などの文化が生まれたと言われています。
「わびさび」を存分に感じられる銀閣寺。京都を訪れた際は、金閣寺と合わせてぜひ訪れてみて下さいね!
Photo by JAKUTAKU, Kentaro Ohno, Junya Ogura