柔らかな光が心地よい「障子」
日本流の家屋には欠かせない「障子」。
木で作られた枠に1枚の大きな和紙を貼り、部屋同士や屋外と屋内を仕切っています。
一般的には、縁側と呼ばれる庭と部屋の境目に使われ、窓やカーテンの役割をしているものです。
障子が発明されたのは平安時代の頃。
当時はまだガラスが流通していないので、外部からの視線を遮断しながら太陽の光を取り込むことができるのは、とても画期的なことでした。
障子紙に使われている和紙には、直射日光を遮りながら、光りを拡散させる働きがあるんです。
さらに、吸湿性や換気機能にも優れ、断熱性もあり、ガラス戸と併用することで冷暖房効果も高める効果があります。
湿度の高い日本の気候には適していたんですね!
カーテンが主流となった現在でも、その多機能性やデザイン性の高さから、他の家具との調和性や自然家具ということからも見直されてきています。
アパートでも和室がある部屋では、畳みが敷かれ、ガラス窓とのセットでカーテンの代わりに障子が使われていますし、あえてアンティークな洋風の家具に障子を合わせるお洒落なインテリアも登場しています。
障子は貼り替えが必要です。
一見、大変そうに思えるかもしれませんが、慣れてしまえばそれほど難しいことではないんですよ!
まず、水を含ませた雑巾で、糊の付いた枠の部分を湿らせます。
すると、紙を破らなくてもスルスルっと剥がすことができるんです!
そして紙を貼る時は、枠に糊を塗り、紙を伸ばしながら貼っていきます。
少し乾いてシワが気になるようなら、霧吹きで水をかけてみましょう。
紙がピンと張って綺麗な仕上がりになります。
今でも多くの家庭で、年末の大掃除の際などに障子の貼り替えをしているんですよ!
また、障子を見たい場合には、旅館や日本料理屋に行ってみるのも良いかもしれません。
日本の伝統的な雰囲気を大切にしている施設には、多くの障子が使われています。
お寺の外観から見える白い部分も障子ですし、日本料理のテーブルや部屋の境目にも良く使われています。
日本の友人の家や、伝統的な観光地などでチェックしてみましょう。