襖は日本人の心を育んだ芸術作品。

襖は日本の家屋には欠かせないとても重宝されている建具です。
空間の仕切りはもちろん、必要な時の開け閉めや取り外しも簡単、
芸術分野でも大きな役割を持っています。
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襖は和室の部屋同士を仕切る建具です。
元々は寝殿造りの1つの大きな空間を仕切るために作られた物で、
その後の建築様式にも部屋の仕切りとして使われてきました。
壁ではなく襖を使うことによって、取り外しが可能になり、
部屋の大きさを自由に変えることができます。
空間の形を柔軟に変化させられるところが日本の住宅の特徴とも言えるでしょう。

また、襖には保湿機能や調湿機能、室内の有害物質を吸収する機能があるため、
日本の多くの住宅で、部屋の仕切り以外にも、押し入れに襖を使っています。
湿気が多い時には水分を吸収し、乾燥している時には水分を放出。
冬の寒さを防いだり、押し入れの湿気対策にも有効なのです。
日本の気候に適していることが、襖が長く愛されている理由ということでしょう。
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そして、部屋同士を仕切る役割以外にも、
和室の雰囲気をグっと引きあげる室内装飾としての役割もあります。
桃山時代の頃には、寺院や城などで高価な和紙で装飾した襖が作られたり、
襖絵としてキャンバスに使用され、多くの作品が今も残されています。
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襖はプライバシーの確保には適さない建具です。
でも、だからこそ、日本人の配慮する心や気遣う心を大切に育んできたのでしょう。
隣の部屋で病人が寝ていれば、言われなくても子供は静かにしていたり、
姿が見えなくても誰がどこで何をしているのかが分かり、気遣うことができる…。
家族の気配をいつも感じることができるのが日本住宅の良いところなのです。
日本人の人を思いやる心と襖は深い関係があるのかもしれませんね。

Photo by ルノン株式会社、内装佐藤、シンプルお片づけ、ええねぇ~♪

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